2019年05月31日

映画「美しき緑の星」日本語字幕版DVD

1996年 仏 コリーヌ・セロー脚本/監督
原題: La Belle Verte(Beautiful Green)


「グリーン・プラネット」に暮らす人々は、自然のものを食べて物々交換で必要なものを調達して、パルクール/サーカスレベルの運動をして集会で物事を決め寿命は250歳前後。
彼らは定期的に他の惑星に行くミッションがあり、集会で地球へ行く希望者を募るが参加者はいない。
未だに車があって、お金が必要で肉を食べてるらしい...。考古学で学ばないと分からない不安な惑星だから誰も行きたがらない。
そんな中でも実は母が地球人だった女性ミラは一人手を挙げた。子供たちが引き止めるが、一人地球に向かう。
価値観の違う惑星では、次々とあり得ない喜劇の連続体験となっていく。接続と遮断されるコメディ映画。

「美しき緑の星」試聴
1996年・フランス映画コメディ
製作:アラン・サルド
監督・脚本・音楽:コリーヌ・セロー
撮影:ロベール・アラズラキ
編集:カトリーヌ・ルノー
字幕翻訳・監修:広本正都子

【出演】
ミラ/コリーヌ・セロー
マックス/ヴァンサン・ランドン
メザージュ/ジェームズ・ティエレ
パン屋の女性/ヨランド・モロー
マーシャ/マリオン・コティヤール
ソニア/クレール・ケーム
オザム/ポール・クローシェ
星の総会進行役/カトリーヌ・サミー
特別出演/フランシス・ペラン

【仕様】
リージョンコード: リージョン2
映像:カラー
本編:99分
音声:フランス語
字幕:日本語
映画「美しき緑の星」日本語字幕版のDVD発売
発売・販売元:やつは株式会社
映画「美しき緑の星」日本語 解説サイト
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2019年05月30日

『エクス・リブリス ニューヨーク公共図書館』

フレデリック・ワイズマン監督によるニューヨーク公共図書館に関する2017年のアメリカ合衆国のドキュメンタリー映画。第74回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門で上映され、FIPRESCI賞を獲得。
http://moviola.jp/nypl/
ナレーションなし、テロップなし、音楽なしのスタイルを貫くフレデリック・ワイズマン監督の新作。
世界中の図書館員の憧れの的であり、ニューヨーク有数の観光スポット。本作の主役は、荘厳な19世紀初頭のボザール様式の建築で知られる本館と92の分館からなる世界最大級の<知の殿堂>ニューヨーク公共図書館だ。
この図書館は、作家サマセット・モーム、ノーマン・メイラー、トム・ウルフ、画家アンディ・ウォーホルなど文学、芸術などの分野でも多くの人材を育ててきた。またここは世界有数のコレクションを誇りながら、“敷居の低さ”も世界一と言えるほど、ニューヨーク市民の生活に密着した存在でもある。その活動は、「これが図書館の仕事」と私たちの固定観念を打ち壊し、驚かす。

【ナレーションがないことについて】
見ている人と作品に出ている人の距離を近づけたいと思っています。見ている人がその場にいるかのような感覚を持ってもらい、自分たちが見たものを、自分たちで判断してもらいたいのです。私の作品は強い表現はしません。どちらかといえば、シークエンスを準備し、メッセージを間接的に表現しています。
【立命館大学でのフレデリック・ワイズマン監督インタビュー】より
http://blog.livedoor.jp/yumiakane/archives/52795467.html
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映画『ジェニイの肖像』(Portrait of Jennie)

映画『ジェニイの肖像』(Portrait of Jennie)
監督:ウィリアム・ディターレ
キャスト:ジョセフ・コットン、ジェニファー・ジョーンズ、リリアン・ギッシュ、エセル・バリモア など
製作年:1947年 上映時間:86分


『ジェニーの肖像』は1939年発行されたロバート・ネイサンの小説で、『ジェニイの肖像』や『ジェニィの肖像』と表記されることもある。


オリジナル予告編


 その肖像画はニュー・ヨークのメトゥロポリタン美術館の壁に掛けられています。絵のモデルとして腰かけたジェニーという名前の少女がいました。多くのことは真実です。 残りについては、科学の説明によると、死んでしまうものなどなく、変化するだけで、時間自体は去るのではなく、私たちの周りを回り、過去と未来は共に永遠に私たちと共にあるのです。 隠された知識、そして美術館の壁に掛けられた絵に、この物語は由来します。 ここでの真実はこの銀幕の上にではなく観客の心の中にあるのです。


冒頭のシーンより
「美は真であり、真は美である。これは地上にて汝らの知る一切であり、知るべきすべてである」。キーツ

 Beauty is truth, truth beauty, that is all ye know on earth, and all ye need to know.                                                                                           KEATS


ジョン・キーツ(John Keats, 1795〜1821)が書いた詩「ギリシャの古壺のオード」Ode on a Grecian Urn最終行より。


「ジェニイの肖像」あらすじ
【起】
一九三四年のニューヨークの寒い冬。画家イーベンは、貧しさと成功できないもどかしさから心も凍えていた。画廊に立ち寄った彼は絵の買取を依頼するが、時勢柄査定人に断られてしまう。そこに画廊の支配人がやってきて、絵を見て愛が足りないという。戸惑う彼をよそに、支配人はその絵を買う。イーベンが帰った後、査定人は支配人に絵は何の価値もないと言い捨てるが、彼にはあるのだと支配人は反論した。


画廊の帰りに公園に立ち寄ると、イーベンは一人の少女を見つけた。ジェニーという少女はハマースタイン劇場の芸人の娘だと言う。イーベンは不思議に思う、その劇場は随分前に取り壊されたはずである。ジェニーは絵を見たい、イーベンの風景画に彼女は怖いと言い、描かれた景色がどこなのか言い当てた。風景ではなく人物を描いたらと勧める。
公園を出るまでの道のりを並んで歩く二人。ジェニーは歌を聞かせた。 別れ際に少女は願い事ゲームをしようと持ちかける。
「大きくなるまで待っていてくれますように」そういい残して少女は去っていった。イーベンは少女が忘れ物をしてたのに気がついた、スカーフで包まれた新聞紙。


【承】
家に帰ルトジェニーの歌と「大きくなるまで待って」という言葉を思い返していた。待てるわけないとイーベンは心の中で呟いた。その日に徹夜で少女の絵を仕上げる。

次の昼にイーベンは友人のガスが働く自動車修理工場に立ち寄った。いつも食事の心配をしてくれるガスにそれは何故かと問う。腹ペコの奴を見たくないし、懸命に何かに打ち込む奴をほっておけないという。二人は車に乗って店に向かうと、公園で会った少女の話をする。ガスは夢見がちな少女はイーベンとお似合いだという。話をしながら少女の忘れ物を検めた。すると新聞は1910年のものであると発覚する。少女が時を越えてきたのではと疑うが、ガスは嘘だろうと笑った。イーベンは実際に見てスケッチも描いたんだと反論する。食事中の二人の卓に店のオーナーがやってきて、味はどうだと聞いてきた。ガスはこれは機会だと閃き、店が華やかになるような絵を壁に描いたらどうだとイーベンを売り込む。言葉巧みなガスに連れられて、オーナーはイーベンに壁画の執筆を依頼する。

イーベンは自分の絵を買ってくれた画廊に立ち寄り、支配人に少女のスケッチを見せた。支配人はその絵を見て何かを感じとる。査定人もその絵を褒めた。支配人が買った絵を価値がないと言い捨てた査定人だったが、ジェニーの肖像を買い取るといい出した。運が向いてきたと喜ぶイーベンに、支配人は彼を自分の家に招待した。



【転】
イーベンは支配人に悩みを打ち明けて、自分の才能に確信が持てないから、不安が募っていく一方だと語る。支配人はイーベンを励ます。心を落ち着かせるため、支配人の家のそばにあるスケートリンクに向かった。
スケートをしているとジェニーと再会した。あれからまだ数週間も経っていないというのに、ジェニーは数年分の成長を遂げているようだった。彼女の忘れ物を返そうとすると、ジェニーはすぐ大人になるから持っていてと、忘れ物をつき返した。イーベンは彼女のスケッチが売れたと感謝する。それなら自分の肖像画を描いてくれないかとジェニーはいう。
彼女の絵を描くのを了承してもらうため、実家がどこかを尋ねた。難しいところにあると言って、ジェニーは話をはぐらかす。別れ際に二人は来週の土曜日にまた会おうと約束した。しかしジェニーは帰るのが怖いという。再会できるか不安だと呟く。次の週にジェニーは現れなかった。イーベンは一人でジェニーの両親を探すことにした。かつてハマーンスタイン劇場の従業員として働いていた人たちを訪ねる。衣装係が劇場で芸を披露した人たちの写真を持っていた。アルバムの中にはジェニーの写真もあった。衣装係にジェニーのことを尋ねると、彼女は両親の事故を機に失踪してしまったのだと話した。

初めてジェニーと会った公園に来ていた。すると誰かの泣き声が聞こえた。声のする方に向かうとジェニーがいて、泣き崩れていた。ジェニーは両親が事故で死んだという。イーベンはジェニーを抱きかかえ慰める。二人で空を眺めていると、何時の間にかジェニーの姿がなくなっていた。

映画全編


【結】
それからジェニーと再会することはなく冬が過ぎた。彼女との別れ以来、彼は絵を描けずにいた。画廊の支配人やガスに説得され、再び筆を握った。ガスと訪れた店の壁画を完成させる。絵の完成に客が沸く中に、こっそり店を出て一人町を歩いた。絵を完成させても、彼の心にあるのは虚無感だけだった。

家に帰るとジェニーがいた。再会を喜ぶ二人。もうすぐずっと一緒に居られるとジェニーはいう。イーベンは早速、彼女の肖像画を描くことにした。それから日を置いて、修道女の学習院で行われる卒業式を参観した。

制作途中のジェニーの肖像画を画廊の査定人と支配人に見せた。二人はイーベンの才能を褒め称えて、彼は歓喜のまま絵を仕上げることに没頭した。

ジェニーとの再会の日。彼女はすっかり大人になっていた。二人は遂にずっと一緒に暮らせる。そう思っていた矢先、ジェニーはその日が延びたと言う。世話をしてくれていた叔母の療養に付き合わなければならなかった。長くとも、いずれその日に辿り着く。先のことは考えずに二人はその日が来るまで懸命に生きようと誓い合う。そしてイーベンは筆を握る。被写体になっていたジェニーは途中で寝入ってしまった。彼女が寝ている内に絵を完成させると、ジェニーを起こして感想を求めた。ジェニーはとても感動して彼の絵を絶賛した。

再びジェニーと会えない日々が続いたイーベンは、彼女を見つけるため、彼女が通っていた修道院に向かう。シスターにジェニーのことを尋ねると、彼女は亡くなったという。彼女は灯台に出かけた際に高波に浚われてしまった。その場所こそ、初めて会ったときに彼女が恐ろしいと言った風景画の場所だった。イーベンはジェニーが高波に浚われたという海に向かう。海は大荒れだった。しかし死に際のジェニーと再会できれば彼女を救えるかも知れないと考えたイーベンは船を借りて灯台を目指した。
灯台の下で再会した二人、高波から守るためにイーベンはジェニーを灯台の中に誘う。しかし二人を高波が襲い、彼らは海へと消えた。

目を覚ますとイーベンは海岸沿いの家のベッドにいた。海を漂っていたところを船乗りに救われたのだ。見舞いに画廊の支配人が来ていた。ジェニーに会えたのかと問う支配人。彼女の手にはジェニーのスカーフが握られていた。イーベンはそれをどこで見つけたのかと聞いた。彼のそばに流れていたのだと支配人は言う。イーベンはジェニーの存在を確信して、再び眠りについたという。

大きな美術館で絵画展が開かれた。そこにある一枚の絵に人々が立ち止まる。それは一人の少女との出会いをきっかけに生まれた肖像画だった。客の一人が実在する人物なのかと問う。客の連れが本人にとって実在するならそれでいいというと、客の後ろからやって来た支配人はその言葉に頷いた。


【関連記事】
『章太郎のファンタジーワールド ジュン』で石森章太郎さんが、『ジェニーの肖像』のアイディアにオマージュしていた。台詞はほとんどなくて、絵とコマの流れだけで話が読み取れるような構造であった。「漫画表現への挑戦」「実験マンガ作品」といわれ「まんがエリートのためのまんが専門誌」『COM』(コム)に連載された。
年代的に原作小説派が多いと思われるが、映画演出がトキワ荘マンガ家たちへ与えた影響は大きいと考えられる。

YouTube 動画 Portrait of Jennie (1948) ORIGINAL TRAILER [HD 1080p]
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2019年05月29日

『ワンダーランド・タロット(缶入り)』

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1989年制作された「ワンダーランド・タロット」の再登場。

ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」をテーマにしたタロットカードで、クリストファー・ジョン・アビーとモルガナ・アビーが製作。やや小型の扱いやすいサイズで「不思議の国のアリス」の初版の挿絵を描いた画家ジョン・テニエルのビクトリア調の絵をベースに小アルカナをトランプ兼用にして、モルガナ・アビーが描いている。


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小アルカナの「剣・杖・杯・金貨」は「フラミンゴ・ペッパーミル ・帽子・牡蠣」になっている。トランプのマークも付いて、ジョーカーとしてタイトルカードと鏡に写ったカード二枚付き。


タロット大アルカナと小アルカナ(トランプ)セットになって、占いとゲームでの使用が出来る。


サイズ〔97×61〕

英文56ページ解説小冊子付き。

解説書はクリストファー・ジョン・アビー(クリス・アビー)担当。

缶ケース入り。


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2019年05月28日

阿呆船と運命の輪

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『阿呆船』(Das Narrenschiff)は15世紀ドイツの作家ゼバスティアン・ブラントに書かれた諷刺文学。1494年バーゼルで刊行。1497年にラテン語訳も刊行、その後英語、フランス語、オランダ語など各言語に翻訳されて16世紀ヨーロッパのベストセラーとなる。
凡ゆる種類と階層の偏執狂、愚者、白痴、薄鈍、道化など阿呆の群れが一隻の船に乗り合わせる。そして阿呆国ナラゴニアめざして出航する阿呆船があった

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全112章に様々な112種類の阿呆の姿を謝肉祭の行列のように配列してされる。滑稽な木版画の挿絵とともに描写して、各章に教訓詩や諷刺詩が記される。

巻頭第一章には万巻の書を集めるが、一切読まずに本を崇めている愛書狂。勃興した出版文化の恩恵にありながら、有効活用せず書物蒐集だけに勤しむ人々を皮肉った書物。

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タロット「運命の輪」に愚鈍の象徴ロバのモチーフがある。初期マルセイユ版では上昇するロバと、下降するサルの擬人化が描かれている。ニコラ・ロリション版(リヨン17世紀末頃)から。
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18「月」に描かれたザリガニの正体

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月に向かって、野生の犬と狼が異変に駆られ吠えている。水面下からザリガニが這い上がる姿があり、その彼方には進むべき路が照らされる。無意識下から行うことを示す。

月光の下にある二つの塔は左右違った性質持つ関門を潜ることを意味する。

「18」は1+8で「9」を表わす。「9」は内面性を求める「隠者」と同数字。真暗な所へと身を置いて、彼の手には叡智の光ランタンがあり足元を照らす。天空からの月光も、旅人の道先を照らしてくれるだろう。

このタロットに描かれているヨーロッパザリガニは、食用にされていた「Astacus leptodactylus 」に似ている。夜行性というところに、月と狼族との同一性を伺える。

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2019年05月27日

『続・ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ』―16歳から始める思考者になるための社会学― 秋嶋 亮(旧名・響堂雪乃)

続・ニホン内容説明全目次版.TXT

待望のベストセラー続編が堂々完成!


私たちが直面する「重層化する危機」とは何なのか?

もはや国家の消滅は避けられないのか?

そして私たちはこの時代を生き抜くことができるのか?

本書はそれに明晰に答える最高峰の社会学テクストである。


目次

第1章 これから君たちは政府が消滅した時代を生きる

1  主権が無くなったことに誰も気付いていない

2  自国のことを自国で決めてはならないというルール

3  国民の議会が廃止され外国の企業が政府になる

4  離脱も撤回も永久に許されない協定に署名した

5  政治家もTPPの内容を知らない

6  代表する権利の無い者が勝手に協定を結んだ

7  国民を守る機能としての政府はもう無い

8  相手国を破滅させる貿易を何と言うか

9  津波や地震よりもグローバルな資本が脅威である世紀

10  主権を明け渡して繁栄できるわけがない

11  ニホンは植民地主義に呑み込まれた

12  TPPに不参加のアメリカがTPPを通じてニホンを支配する仕組み

13  ニホンという地域は残るが日本という国家は消える 

14  メキシコの国境フェンスが暗示するニホンの未来

15  新聞テレビが外国企業の手先となり侵略の実態を隠した

16  やがて投資家の訴訟がニホンのおカネを奪い尽くす

17  どれほど酷いことになるかは隣の国を見れば分かる

18  国を売ることが一番儲かる時代

19  経済特区は現代の租界

20  世界で最も愚かな国であることの証明

21  『家畜人ヤプー』さながらの人々

22  移民社会は低賃金社会である

23  失業者で溢れ返る国が100万人の移民を呼ぶ狂気

24  国産の奴隷よりも安く使える外国産の奴隷が欲しい

25  移民の数だけ雇用が消える

26  かつてない「就業の大競争時代」の到来

27  この貧困のスパイラルから永久に逃れられない

28  下層に転落した人々の運命

29  イギリス国民は移民に悲鳴を上げEU離脱を求めた

30  移民国家は犯罪国家になる

31  なぜ貴重な雇用を国民ではなく移民に与えるのか

32  天文学的な移民コストは国民の負担となる

33  要するに外資の配当のための移民政策であるということ

34  少子化を仕掛け労働者不足を訴える

35  移民を呼ぶためにわざと出生率を引き下げた

36  グローバル資本が描いたニホン人削減計画

37  国民が移民に入れ替わってもニホンと言えるのか

38  野党もグルになって移民を推進した

39  安価な外国人を輸入するため国会で用いられた詭弁

40  ギャンブル依存症者が世界一多い国でカジノを作る

41  外国の食い物にされる国は何と呼ばれるか

42  植民地主義は生活領域にまで広がる

43  「水による支配」は未来永劫続く

44  縁故主義者が生命の水を外国に売り飛ばした

45  水道の民営化によって政治家が手にする報酬の額

46  社会資本を私物化した挙句に生きる権利を粉砕する

47  重大な問題が伝えられないのではなく、重大な問題だからこそ伝えられない

48  東欧の女性と同じ悲劇がニホンの女性を襲う

49  地球的な経済暴力が弱者を翻弄する時

50  「生きづらさ」は海を超えてやって来た

51  白昼堂々と売春婦の募集車が行き交う


第2章 「政治が存在しないこと」について語ろう

52  国会は国会議員が法律を作っていると錯覚させるための「劇場」である

53  与野党の対立はシナリオに基づく

54  重要な事は絶対に国会で取り上げられない

55  政治家が政治をやっているのではないから、政権が交代したところで何も変わらない

56  避難者の支援打ち切りが与党と野党の談合を浮彫りにした

57  本質を読み解くため極論から出発すること

58  被選挙権のない者たちが法律を作っている

59  それでも政治家が政治をやっていると思っているなら頭がどうかしている

60  「威嚇の装置」として置かれている在日米軍

61  外国の軍隊が駐留して政治を決める

62  公式には認められないが非公式の事実であること

63  アメリカの政界にばら撒かれたおカネがニホンの法律を決定する仕組み

64  経済が失敗すると国民は貧しくなるが投資家は栄える

65  人間のクズたちに支配される社会

66  有権者は肉屋を支持する豚に等しい

67  響きは美しいが中身は空っぽの言葉がある

68  宗教と政治が癒着し地獄のような社会を作った

69  政府が国民に仕掛けるテロリズム

70  選挙の開票結果は最初から決まっているのか

71  外資からおカネを貰い外資のための法律を作る

72  法律を商品として取引する市場がある

73  政治家の人柄ではなく政治家の金脈から考えること

74  歴史は政治家が金融家の下僕であることを語る

75  国民を安売りすることで成り立つ経済

76  外資をボロ儲けさせるために計画倒産する国

77  消費税が投資家の配当に化ける仕組み

78  国民からマネーを搾り取る装置としての消費税

79  考えないことを伝統とする社会

80  生きるという行為そのものに課税する

81  福祉の解体が国策であること

82  「世帯の貧困」を「子どもの貧困」という言葉で誤魔化す

83  政治が失敗したからではなく、政治が成功したから貧困が蔓延した

84  これほど豊かな国がこれほど貧しい理由

85  国民の老後のおカネを戦争産業に貢ぐ最低の国になった

86  日米関係とは主人と奴隷の関係だと考えればいい

87  500年にわたる文明の蹂躙の果てに

88  本当の権力は常に透明である

89  ニホンの財政が悪化するほど外資の利益は増える

90  人類史上最も搾取される社会


第3章 原発事故は終わっていない

91  ニホン人の民度を超えた問題であること

92  悲観か楽観かではなく、何が事実かを考える

93  事故の処理にかかる費用の一切が国民の負担となる

94  怒りで頭の中が真っ白になること

95  自分の利益のために他者の人生を奪う

96  2+2=5的な思考の強制

97  矛盾を受容させ思考力を破壊する

98  東京ドームが衆愚ドームになった日

99  ド級の原子力災害の最中にオリンピックを開催する

100  国連の人権委員に「風評被害」と言えるのか

101  検閲と宣伝によって成り立つ政府

102  学者もエコノミストも現実を理解していない

103  沈黙する君も悪の共犯である

104  国民を虐待する政府の登場

105  道徳と法律が同時に崩壊した

106  無抵抗であるほど残虐度は増す

107  最悪の時代に最悪の事故が起きたという意味

108  文学者も哲学者もこれほど危険な社会を想像できなかった

109  だから国民は永久に抵抗しない

110  戦時社会と酷似した同調圧力の下で

111  チェルノブイリより酷い汚染地帯に子どもたちを住まわせるな

112  この軽薄の群れを人間の集合と言えるのかよく考えて欲しい

113  卑劣な人々によって災禍は果てしなく広がる

114  冷静でいられるのは理性的だからではなく理解力に欠けているからだ

115  それでも楽しく歌い踊れる人々

116  正常な思考を麻痺させるもの

117  報道の自由度は原発事故によって先進国中最悪になった

118  世界から軽蔑されるきっかけとなった出来事

119  新聞を信じる者は生き残れない

120  ニホンが世界の核処理場になると狂喜する新聞社

121  地球上で最も汚染された国の末路として

122  自由貿易の枠組みで原発事故を捉えると恐ろしい現実が見える

123  経済の破滅に気付かない経済人たち

124  言語の壊乱が社会の錯乱を表す

125  自分は何も知らないと自覚すること

126  その場限りのデマカセが公式の話法になった

127  この国の人権はあくまで「目安」であって、法律によって保障されたものではない

128  「絆」は家畜を縛る道具の意味なのだが

129  迷信と疑似科学で纏められる国民

130  原子炉の爆発とともに巨大なカルト国家が出現した

131  進化ではなく退化を目指す文明

132  悪は裁かれるという妄想を捨てること

133  なぜ子どもたちを守ろうとしないのか

134  これはやがて国際問題に発展するが幼稚な詭弁は通用しない

135  存在の基盤が液状化する現代

136  国家の消滅は人類社会のありふれた事件なのだ

137  私たちの文明はオブラートのように溶解的な基層の上に立つ

138  人間の生命が羽毛のように軽い時代になった


第4章 メディアという意識の牢獄から抜け出す

139  巨大な不況が戦後最長の好況に偽装された

140  報道が認識を歪め事実を不明にする

141  現実は在るのではなく作られるということ

142  メディアが提供する虚構の共有によって社会は成立する

143  国民は無知に沈められる

144  問題はどのようにすり替えられているか

145  とろい人々を標本にして政府が望む世論をデッチ上げる

146  対日支配の道具としてのテレビ

147  大衆とは情報に操作される群れを意味する

148  ニホン人を「下等人種」にするためのプログラム

149  身体ではなく精神を破壊する戦争

150  見てきたものは領土ではなく地図に過ぎない

151  テレビに気を取られている隙に国を乗っ取られた

152  派手なスキャンダル報道の裏で危険な法案がひっそりと決まる

153  マスコミと政治家が酒を飲みながらニュースの内容を決定する国

154  自民党に献金する日本新聞協会

155  知的レベルが低い者ほど新聞を信用する

156  思考しない脳の餌となるもの

157  レベルの低い文化の泡からレベルの低い国民が生まれた

158  「文化一般は死の文化である」という言葉の意味

159  世界観はマスコミによって作られた擬制である

160  新聞テレビを神と崇めるのか

161  この国では50歳の大人の政治知識が15歳の子どもと大差無い

162  マスメディアを所有する者たち

163  内閣官房機密費に飼われる卑しいジャーナリストの群れ

164  世界の投資マネーで潤う北朝鮮がニホンを攻撃する理由などない

165  「騙されやすい軽信の時代」を象徴する北朝鮮問題

166  1億人がポスト真実に惑わされている

167  「民は愚に保て!」という号令が聞こえないか

168  全てが見えているようで何も見えていない

169  ある年齢を過ぎて事実を知ると発狂する


第5章 生き残るために世界の仕組みを知ること

170  ニホンの主義を誰も知らない

171  国家は国民のためではなく資本のためにある

172  何重にも巻き付けられた支配の鎖

173  戦争をやっている国よりも人が殺されている

174  人間の本性は危機で露わになる

175  グローバルな戦争経済の中で全てが繋がった

176  バラバラに見えるものが一つの恐ろしい構造を示す

177  金融と軍事の連合に支配される「自由の国」

178  大統領も末端の使い走り程度の者に過ぎない

179  政治家は選出母体の代理人であるという原則 

180  資本は議会に命令する

181  だから戦争は永久に無くならない

182  憎悪と対立を煽れば支配が容易になるという論理

183  暴力の思想が戦時から今に繋がる

184  気付いた時には戦争前夜

185  自由から逃走する時代の再来

186  ニホンのナチ化が東京から始まった

187  戦争を経済の中心に据える構想

188  やがて非国民という言葉が日常語になる

189  右翼も左翼も形式的に存在するだけで機能は無い

190  愛国者ほど国を批判し、売国奴ほど国を賛美する

191  支配を正統化するための神話とフィクション

192  馬鹿が多くなると社会は右翼化する

193  こうすれば憲法は簡単に改正できる

194  派遣の兵隊になって死んだところで何の補償もない

195  監視と検閲と弾圧の未来

196  権力に付け込まれている内に思考力を失い無反応になった

197  鋳型でモノを成型するように学校で大衆を生産する

198  非理性を振りかざす醜い大人たち

199  素直に死ぬ群れに調教する手段であったものが今も残っている

200  学校は「準軍隊」なのだから残酷なのが当たり前

201  愚か者が宗教に取り込まれ政治に利用される

202  兵器産業に投資する聖職者たち

203  宗教は普遍の支配ツールである

204  科学と疑似科学の境界を見極められるか

205  危機は砂山のように堆積している

206  迷いを深める答えが本当の答え

207  滅び行く国に生まれた若い君たちが考えなくてはならないこと

208  「大衆」として生きるか、「分衆」として生きるか

209  知識によって世界像を新しく塗り替える


(白馬社)


秋嶋亮(あきしまりょう)響堂雪乃より改名。 
社会学作家。ブログ・マガジン「独りファシズムVer.0.3」http://alisonn.blog106.fc2.com/を主宰し、グローバ リゼーションをテーマに精力的な情報発信を続けている。主著として『独りファシズム―つまり生命は資本に翻弄され続けるのか?―』(ヒカルランド)、『略奪者のロジック―支配を構造化する210の言葉たち―』(三五館)、『終末社会学用語辞典』(共著、白馬社)、『植民地化する日本、帝国化する世界』(共著、ヒカルランド)、『放射能が降る都市で叛逆もせず眠り続けるのか』(共著、白馬社)、『北朝鮮のミサイルはなぜ日本に落ちないのか―国民は両建構造(ヤラセ)に騙されている―』(白馬社)などがある。 
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遺伝子組み換え食品の壊滅的な影響。細胞内に殺虫剤を含む作物たちは「自然界そのもの」を破壊する。

植物由来の人工肉や乳製品を製造・開発するアメリカの食品テクノロジー企業「インポッシブル・フーズ」社によるベジタリアンバーガー、藻類から作られたエビ、そしてベジタリアン用のチーズなどは、すべて、レストランやスーパーマーケットの棚に並んでおり、消費者に、見た目、そして味をさらに引き立てる新世代の植物由来のタンパク質を提供している。 どれも人工的に作られた食品とは思えない出来だ。

しかし消費者が気づかないかもしれない他のことは、これらの新しい食品の多くが「合成生物学」すなわち、遺伝子工学の原理を適用して、「一から生命体を作り出す」という新しい科学を使って作られているということだ。

https://indeep.jp/never-eat-genetically-modified-food/

遺伝子を組み換えられたトウモロコシと綿花は、すべての細胞に、独自の内蔵農薬を生産するように設計されている。これは、作物を虫からの食害を防ぐためで、虫が植物を噛むと、組み込まれた細胞内の毒が虫の内部に入り殺すようになっている。

バイオテクノロジー企業は、有機農家などが自然の害虫駆除に Bt と呼ばれる天敵微生物のバクテリアスプレーを使用しているため、土壌バクテリアのバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)から製造された農薬 Bt は安全な使用の歴史を持っていると主張している。

遺伝子組み換えテクノロジーでは、トウモロコシと綿花に、このバクテリアから作られた農薬 Bt を遺伝子に注入することで、その作物は虫を駆除する.

しかし、遺伝子組み換え作物で生成される Bt の毒素は、天然の Bt スプレーよりも数千倍濃縮されており、つまり、より毒性が高く、アレルゲンの性質を持つ。

そして、農薬としてのバクテリアのスプレーは、作物の表面を洗えば落とせるが、遺伝子組み換え作物の植物には、すべての細胞に挿入されているため、作物から排除することができない。


以上「indeep」さんの翻訳サイトより


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2019年05月26日

イヌイット長老たち「地球の軸が移動している」とNASA に告げる

カナダの北極圏にユーコン準州ある先住民族の地域社会の代表が、「環境が何もかも変化してしまっている」として、非常事態を宣言したことが報じられていました。

「雪も鳥も空も何もかもが変化してしまったのです」 : カナダの北極圏で暮らす先住民族が、気候変動と環境変化に対しての非常事態を宣言。


カナダの北極圏やグリーンランド、シベリア、アラスカの地に住む先住民族イヌイットの長老たちが、アメリカの NASA に手紙を書いた。

内容は「地球の軸が移動している」ことを NASA に告げるためのものだ。

「空が変化してしまった」と主張するイヌイットの長老たち

イヌイットの長老たちは、北極圏の気候変動について記している。それは、氷河が溶け、アザラシの毛皮の質が落ち、そして、海氷が消えていっている状況だ。しかし、長老たちは、この気候変動の原因が人間活動による炭素排出によるものだとは考えていない。部族の長老たちは、これらの変化の原因は「空の変化」にあるとしている。長老たちは、太陽が「かつて昇った場所に昇っていない」と語っているのだ。そのため、イヌイットたちの地は日中の気温が上がり、そして、太陽の照る時間が長くなったという。

夜の星と月も、以前とは違う位置に照っていると彼らは言う。そして、このことも気温に影響を与える。イヌイットたちは、1年間のうちのいくつかの期間を完全な夜(極夜という太陽が沈んだ状態が続く期間)の中で生活しており、星や月の位置を把握することは、生活するための手段でもある。かつては、イヌイットたちは、風をナビとして天気を予測をすることができた。しかし、もはや長老たちにも天気の予測ができないのだという。風が積雪を変化させており、陸上での天気の予測をすることができなくなったと述べる。そして、ホッキョクグマの個体数が増加しており、イヌイットたちの生活圏でホッキョクグマが彷徨う原因ともなっている。

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2019年05月25日

Grand Jeu de Mlle. Lenormand

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トランプの倍くらいのサイズ54枚。
グランルノルマンとしては複雑な構成で、左上がトランプ、中央上が星座、右上がアルファベット、左下が左隣のカードの意味を補足するもの、中央下が花占い?右下が右隣のカードの意味を補足。
観て飽きないほど、カードに盛り込まれた情報量が多すぎる内容。
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Grand Jeu de Mlle. Lenormand: 54 Orakelspielkarten
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posted by pengiin at 15:19| 東京 ☀| Comment(0) | 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『奇術師幻想図』阿部徳蔵

『奇術師幻想図』阿部徳蔵


 素晴らしいことって、そうざらにあるもんじゃあないってことぐらい、彼も心得ているんだが……。さてとなって、これという名案も浮かばないと、ついじれったくもなる。しかし何か、何か工夫しなければと、また思いなおしては一心不乱に考えつづけている。

 うっかりすると、奇術の演技中舞台の上でさえ…。で彼は思わずはっとすることもある。

「俺はこの頃どうかしている」

 書斎の安楽椅子にうずまり込んでこんなことも言った。もう考えあぐんでしまったのだ。

「ないかねえ」

「考えつきませんわ」

 スターの瑠璃子だった。

「君は……」

「僕にはとても……」

 やはり一座のインド人が頭をかいた。

「弱ったなあ」

 彼は書棚から、古今東西の奇術書を手あたり次第にひきずり出しては目をとおした。がこれという考案も浮かばなかった。

 もう開演の日も近づいている。今度こそは、是非尊敬にあたいする傑作を提出せねばならぬ。と思うと急に彼は焦だってくる。といって、焦ればあせるほど、いよいよ頭の統一を失って、はては心は、古書へ花ヘカーテンヘ壼へ、荘莫とした空間へ、とりとめもなく分散して行くのであった。

(ええい勝手にしやがれ! )

彼は終いに、こんな投げやりの気持にもなる。といった日がもうずいぶん長くつづいていた。


A

ミラノ妖女

水蓮の葉が暗い池の上で動いた。鯉のはねる音がやかましくきこえる晩である。

風にさらわれた雨が、窓のガラス戸へ来て笑った。

(笑ってる! たしかに、今夜の雨は笑ってる)

ふとこんなことを考えた。と、だしぬけに、

「雨が笑いますこと」

(おや…) と思った。

彼の前に、両手を正しく膝においた女であった。

「雨、笑いませんわ。あれは風なのよ」

(妙だ! この女には僕の考えていることがつつ抜けに……) と考えたら、

「ふふふふふ」女が笑った。

(しかし、雨も笑う。これは吹き上がらせるんだ。花束へ五色の電気をつけて、それから水を…つまり噴水のからくりにすれば……)

「おお美しいこと、五色の光へ水が散って、鍵がおどって、そうすれば水だって笑いますわ」

(こりゃあ妙だ、いよいよ……。僕の考えていることがそっくりそのまま女にはわかっている)

「ええ、あたし読心術師《マインドリ ダ》……」

(出来た。上演のプログラムの中へふたあつ。ミラノの妖女と笑う噴水……)

 で彼は、ふと目あたらしい心持でまともから女を見た。見ながら今はふたりっきりだなと気がついたら、急に女の肉体を彼の心が意識しはじめた。とにわかに、矯笑が女の肩から腰へゆれ出した。

「いいことよ。ほんとうに……」

(しまった、なんでもわかるんだった)

 彼の心が、ちいさくなって眩いたら、急に女の姿態が乱れだして、

「いいんですわ。あなたを赤面させたりなんかしないことよ」

 爽やかな、その女の声は、花火のように爆笑する窓外の雨の中へ、ガラスを抜けて消えていった。

  池畔芝亭たて、寝ころびながら彼はひとりで悟りという人心を看破する妖怪について考えていた。



B

空へ登る奇術師

 横浜港の波を、初夏の浜風が嬢弗と渡って来た。七轡ん慰印臥洋服店の屋根のてっぺんでは、へんぼんと青い旗がひるがえっていた。

 太平洋を後ろにして、ニュー・グランド旅館《ホテル》の角を曲がると、左側に雑草のしげった広場がある。みると雑草の中で、一群の人々が円形にかたまっていた。ふと好奇心が彼の頭を彼らの上へ突き出させた。

 人々の円内では、インド人が奇術をつかっていたのだった。そばには十三、四になるやはりインドの子供が奇術師の助手をつとめていた。

 彼は人々を押し分けて前列へのり出した。ちょうどマンゴー樹の奇術が終わったところだった。

 相当の巧みさで、インド人はインド系統の奇術をつづけていた。

 ステッキと指環、ガラス箱の中の玉、踊りをおどる鷲鳥、等等々。

 終わると、子供が金属製の皿をさげて人々の前を廻った。感嘆した人々から、銀貨が、およそ時雨ほどは降った。インド人は満悦しつつ人々を眺めていた。

 子供が金を集め終わると、インド人は次の奇術にとりかかった。インド人は、かたわらの大きな袋の中へ手を入れると、一振りの剣を引き出して鞘をはらった。つづいて、太い紐の一束を荷物のかげから草の中へ放り出した。

 彼には奇術師の取り出す道具と材料とによって、次に行なわれるであろう奇術の種目がわからねばならぬ筈だ。

 さて紐と剣、彼は考えた。しかし何に使用するためだかわからなかった。紐を切ってつなぐ奇術は、古典奇術のひとつである。そしてインド系統に属するものもある。しかし、それにしては紐が長くて頑丈すぎる。剣も紐を切るためならば、あんな仰々しいものは不必要だ。

 と、考えていると、インド人は環状にたばねた紐の一端をとって、ひょいと空へ向かって投げ上げた。とみるみる、紐の末端が、空間から何かの力で引かれるように、高く高く空中へ登って行った。そうして、紐は、地上から空中へ垂直に立った。紐のはては空のはてへつづいていた。

 インド人は、子供に登れと命じた。子供は身軽に紐へ飛びついた。そしてからくり人形のようにするすると紐を登って行った。

 彼は、この光景を見て愕然とした。さては有名なインドの紐奇術かな、と。

 しかしこの紐奇術というのは、インドにあるともあったともいう話だけが、たしかに見たという人もあれば、見たという記事を書いた文献もあって、世界のはての果てまで広がっていながら、実際は存在しない奇術である。現代の奇術師や好事家達が、調べぬいた結果、インドはもちろん、この地上には全然存在しないと断定された奇術である。その奇術が今目前に行なわれようとしているではないか。彼が驚いたのも当然のことであった。

 子供は高く高く紐を登った。そしてある高さまで到達すると、突然、その姿は荘洋とした空の中で消失した。

 と今度は、奇術師が抜身をひっさげてしゃにむに紐を登りはじめた。人々は呼吸をつめた。

そして空へ登る奇怪な奇術師を仰ぎながら固まってただひとつの石のように立っていた。

 やがて空間のどこからか、子供の叫び声が流れて来た。つづいて、血にまみれた子供の肢体がちりぢりに分かれて雑草の上へふって来た。と今度は、奇術師が彼自身重力の法則そのものであるかのように、まっしぐらに空の紐をすべり下りた。

 手に握った剣からは、なまなましい血液がしたたっていた。インド人は雑草を分けて、分散した肢体をかき集めた。そのかたわらに立った。そしておごそかに呪文を唱えはじめると、ちりぢりの肢体が動き出して、また元の子供になってしまった。

 ああ、やっぱりインドの紐奇術だったのだ。

入々の中で、人々の誰よりも驚嘆したのはやはり彼であった。彼自身奇術師であるだけに、そしてこの奇術の存在しない理由を熟知していただけに。

 人々は唖然として風のように散った。

彼は無生物のように立ちすくんだ。

 インド人は微笑を浮かべながら彼のそばへ寄って来た。

「びっくりしましたか?」

彼は言葉も出なかった。

「まだまだ不思議なことがありますよ。私の宿へいらっしゃい」

 インド人は、あたり散らばった小道具を袋の中へほうり込むと、それを子供の肩へのせた。

「お宿は……」

彼はようやく口をひらいた。

「桜山のトンネルのそばなんです」

「遠くはありませんね。歩きましょう」

 で、三人は、無言のまま支那劇場の前へ出た。次の角を左へ、橋を渡って元町通りへ出た。もう薄暮が迫っていた。

 店々では電燈が輝いていた。

 三人は、大きな古家具屋の前まで来た。その店では、ベッドの前の安楽椅子へ、若い娘が安閑と腰をかけて往来を眺めていた。その隣はレース店である。店いっぱいにならべられたハンケチの白さの中で、一葉のテーブル掛けがきらびやかな花模様を浮かせていた。

「どうです。ちょっと食事をしましょうか」

「そうですね」

 インド人の返事もまたないで、彼はその隣の骨董店の中へはいって行った。ふたりもその後につづいた。

 この店では・隅のくらがりに安置された仏像が、襯蓬げあってたえず微笑しつづけていた。上からは、能面がぎやまんのふらすこを見おろしていた。甲胃は、昔日の威容を保ちつつもろもろ

の商品を脾睨していた。三人は、この雑多な骨董品の間をぬけて、奥の階段から二階のレストランヘ行った。そして、窓際の卓をかこんだ。

 彼はインド人と向かい合って椅子へかけた。

 ボーイがコニャックをふたりの洋杯に注いだ。インド人はかなり酒豪であった。

 杯を重ねても平然としていた。彼は洋杯の半分も干さないうちに、もう全身に酔がまわってしまった。

「さっきの紐奇術ですが、あれは魔法ですか奇術ですか」

 魔法の存在を根底から否定している彼だのに、こんな情けない質問をしなければならないはめになった。

「もちろん奇術です」

 インド人は鰯鰐として言い放った。

「奇術…々とすれば種があるんですね」

「むろんの話です」

「しかし、見たところではどうしても種があるとは思われません。ことにあの奇術は、世界の奇術師と学者とがその存在を否定している現象です」

.「否定したい人達は否定するがよろしい。が、現在あなたが見たという事実をどう否定しますか」

 彼は一言もなかった。見た、見ている、という事実は何ものよりも力強いのだ。が、もしや幻影では、とも彼は考えた。

「僕は幻影を見たのではなかったでしょうか?」

「幻影?……とんでもないことです。が、もし幻影と思うなら、もう一度ここでやってみましょうか」

 インド人は語気をつよめていうのだった。

「是非、是非見せてください」

 彼は真顔をむけてインド人を熟視した。

 インド人は、彼から窓外へ眼を転じると、澄み渡った空を仰いだのである。そして空の一角を指しながら、

「ご覧なさい! あの遠い空のはてを。|光芒と光を放っている星があるではありませんか。あれは北斗星でしょう」

「そうです」

「あの星と、今われわれがもたれているこの窓とを、私は、奇術の紐で結びつけます。そして私達ふたりは、奇術の紐にのって、北斗星座のアルファをめがけて飛行しようと思います」

 そういうと、インド人は袋の中から奇術の紐を取り出した。そして窓から上半身をのり出すと、ぱっ! 紐の一端を星明りの空に向かって投げやった。と、紐のさきは、夜の虚空を一直線に突き進んだ。

 インド人は子供をかえり見た。

「行け!」

 荘重な声であった。子供は奇術の袋を肩にかけると、ひらり、紐の上へ飛びのった。とみるまに、影絵のように紐の上を飛んで、その姿は消えてしまった。

 インド人は微笑しながら頑丈な手を、彼の前にさし出した。

「では、私の敬愛する日本の奇術師よ! さようなら..・-・」

 この一言を後に、身をおどらせると窓外の紐の上へ飛び移った。そうしてわれわれが、北斗!を意識するであろう思想のような|速《すみ》やかさで、群星の乱れ輝く空間を、インド人は真一文字に飛行し去った。

 彼の前の洋杯には、まだコニャックがなかば以上残っていた。彼は全身の神経を集中しつつ北方の空に輝く北斗星を睨んでいた。

 伝説にしか存在しないインド人の紐奇術を、いかにしたなら舞台の上で表現出来るかについて考えながら……。


「奇術師幻想図」犯罪実話 1932.02. 阿部徳蔵

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2019年05月24日

法王と悪魔と太陽

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表面にある雰囲気は異なっても、相似する構図と要素が描かれている。それは図形化すると明確になっている。
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2019年05月23日

プロティノスの医学と哲学について

「人びとは、善きものを求めて行為する。だが、人びとは、その善きものをどこで手にいれることになるのだろう。魂のなかで手にいれることになるのである。

 人が魂のなかで手にするものは、沈黙せるロゴス(ことば)以外の何ものでもない。そしてこのロゴス(ことば)は、魂の奥深くに横たわっていればいるほど、それだけ沈黙せる度合も大きく、魂を満たす度合いも大きくなる」(『エンネアデス』V8.6より)


「プロティノス」健康文献

ヒュギエイア、ヒュゲイアー、ヒュギアンシス、ヒュギエイノス、ヒュギエース、ヒュギアイネン、ヒュギアゼイン


・肉体の健康は諸物体の(諸元素)の融合が適切な割合を保っていることによる。

IV7ー8ー16、VI9ー1−14


・健康と医者(医術) III-1-30(健康になったことの原因は、医術と医者)。


・医術は健康を考察する IV 4,45, 49

――「なお、〈懲らしめ〉は、例えば肉体の諸部分が病んでいる時に、それらの部分を薬で収縮させたり、あるいは取り去ったり、あるいは質を改めたりして、 それぞれの部分を然るべき状態とすることによって肉体全体を健康にする、医学上の処置のようなものである。そして宇宙の健康は、それの或る部分は改めら れ、別の部分はそれが病んでいる時に、その病んでいる場所から遠ざけられて、そこにいれば病を患うことのない場所に配置されることによって保たれるのであ る」(中央公論社版『プロティノス全集』3巻、pp.229-230)


・健康と病気が並列的に述べられている箇所

I 8,6,24 健康であれば病気もありうる

II, 3, 1, 7 (惑星は動いている差異に健康と病気を作り出すという説)


IV 3,4,33-34 (健康で、健康な人と一緒になっている時には、自らのなすべき事柄にかかわっているけれども、病気になっている時や肉体の世話に追われている時には肉体の 奴隷となっている人、比喩的用法)


IV 4,21,3 (健康な時と病気の時では、魂の欲望を司る部分は同じでも欲望は異なる)

28,36(同じ人でも、健康な時より病気のほうが怒りやすい)

45,49(宇宙の健康と病気への言及)

V 8,11,27; VI 1,10,28. 10,62 (健康のロゴスが動揺している時が病気)

VI 3,20,19,22. 22,25 (健康になることと病気になることは、ともに動である限りにおいては同じ)

23, 28-29; 27,37; VI 7,20,4


・肉体の健康は、真の幸福には何ら寄与するものではない I 4,6,25-26; 9,12; 14,21.28.

[その他]II 6,2,26; III2,8,40; III 3, 5,30. IV 4,19,28-29 (健全) V.9, 11,20 (あの世界には別種の力と健康がある) VI 1,10,35; VI3,20,40; 27, 39-42; VI 6,5,42-43.


=====

病気、病

ノソス、ノセイン、カムネイン


・病気とは、素材に結びついて秩序や適度を保っていない肉体の「不足」と「過多」である。 I 8,5, 21. cf. I 8,6,24; III 2,5,7.


・健康の時と病気の時とで欲望が異なってくるのは、欲望の発端が肉体にあることの証明となる。 IV4,21,4 cf. IV 4,28,36.


・貧乏と病気は、善い人には何でもないことであるが、悪い人には有益である III2,5,6 cf. III 2,5,13,16; IV 3,16,4.


・惑星は動いている際に、貧困と富、健康と病気などを作り出すという説 II 3,1,8. cf. III 1,2,6.


・病気そのものを実体化して、悪霊であるとみなす人びと(=グノーシス派の人びと)の説に関連して病気(病因、病気の治療法)への言及 II 9,14,11.14. 18.23.26.28.30.31. cf. III 3,5,52; IV 4,45,51.

・カテゴリー(性質および動)との関連で病気への言及 IV1,10,28.35.38. 43-44.61; VI 3,19,33; 20,19.23; 22,25; 27,30-41

・熱病(ピュレトス)I 8,14,16.

[その他] IV 4,45,47(懲らしめは、肉体の病気をなおして健康にする医学上の処置のようなもの)

V 8,11,27(病気より大きい衝撃をわれわれに与えるが、健康は穏やかに寄り添って、より多く自己を覚知せしめる)

IV 3,4, 36(病気になって、肉体の世話に追われている人)

VI 7,20,5(健康と病気=価値判断の対象となる諸事物の対立のひとつ)



プロティノス(Plotinus (/plɒˈtaɪnəs/; Greek: Πλωτῖνος; c. 204/5 – 270)

古代ローマのネオプラトニズム(新プラトン主義)の創始者といわれる哲学者。エジプト出身。主著『エンネアデス』


Enneades(エネアデス)は「9篇集」の意でプロティノスの作品集(総体を6エネアデスに区分けしていて、合計6X9=54篇の論文から成る)。


ネオ=プラトニズムの基本かつ最高の著作であるとともに,古代中・後期〜中世キリスト教に多大な影響をあたえた哲学書である。アリストテレス主義が盛んになる12世紀までのキリスト教神学の基本は、このプロティノスに基づくといって良く、キリスト教思想史・神学研究のための必須の書である。 


またルネサンス期の人間思潮及びそれ以後の近世神秘主義にも大きな影響を与えており、ドイツ近代哲学の背景ですらある。在来我が国では古代ギリシァ哲学はもちろん、プロティノスの枠にあるアウグスティヌスと比べも、新プラトン主義それ自身に対する関心はあまりにも希薄であったが、本来プロティノスはそれらの直後に並ぶべき重要な哲学者である。

しかるに上記三者の著書のほとんどが入手も図書館等での閲覧も容易であり一部は文庫化されてすらいるのと比べ、プロティノスの著作集が新刊購入不可能では欧州思想の研究・理解にあまりにも不便である。

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『これからの「正義」の話をしよう』 マイケル サンデル (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

「1人を殺せば5人が助かる。あなたはその1人を殺すべきか?」

正解のない究極の難問に挑み続ける、ハーバード大学の超人気哲学講義“JUSTICE”。

経済危機から大災害にいたるまで、現代を覆う苦難の根底には、つねに「正義」をめぐる哲学の問題が潜んでいる。サンデル教授の問いに取り組むことで見えてくる、よりよい社会の姿とは?

NHK『ハーバード白熱教室』とともに社会現象を巻き起こした大ベストセラー、待望の文庫化。


 正義の意味を探るアプローチには、@幸福の最大化、A自由の尊重、B美徳の促進、の三つの観点が存在する。


 功利主義の道徳原理は幸福、すなわち苦痛に対する快楽の割合を最大化することである。この考え方の弱みは、満足の総和だけを気にしてしまうため、個人を踏みつけにしてしまう場合があることだ。


 リバタリアンが主張する自己所有権が認められれば、臓器売買や自殺幇助などの非道徳的行為もすべて容認されることになってしまう。


 われわれが自らの善について考えるには、自分のアイデンティティが結びついたコミュニティの善について考える必要がある。われわれは道徳的・宗教的信念を避けるのではなく、もっと直接的にそれらに注意を向けるべきだ。

サンデル・マイケル 
1953年生まれ。ハーバード大学教授。専門は政治哲学。ブランダイス大学を卒業後、オックスフォード大学にて博士号取得。2002年から2005年にかけて大統領生命倫理評議会委員。1980年代のリベラル・コミュニタリアン論争で脚光を浴びて以来、コミュニタリアニズムの代表的論者として知られる。類まれなる講義の名手としても著名。

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カードをよく観ると、「正義」の柱は左右平等な高さではない。
天秤は公平な水平を保つことが、とても困難な様を表している。
「正面を見据えているのは、堂々と善悪を行う」という白日堂々たる意思の表れであった。『これからの「正義」の話をしようではないか』 
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2019年05月22日

『占いをまとう少女たち : 雑誌「マイバースデイ」とスピリチュアリティ』橋迫瑞穂著(青弓社)

1980年代に少女たちの間で流行した「占い/おまじない」は、現代まで多くの女性から支持されてきた。占いはなぜ女性を引き付けたのか、それは女性にとってどのような役割を果たしてきたのか。 


少女向け占い専門雑誌「マイバースデイ」(実業之日本社)を軸に女性誌やファッション誌にも目配りして、1980年代、90年代、2000年代の少女と占いの関係性を描き出す。そして、宗教ブームやオウム真理教の影響、女性の社会進出なども絡めて、社会的・文化的な背景を解き明かす。 


少女たちの理想像や人間関係を時代ごとに指し示し、宗教の市場化・商品化の役目も担った〈占い〉の社会的な機能を明らかにして、スピリチュアリティと女性たちの現状にも迫る宗教社会学の成果。「マイバースデイ」を当時読んだ読者も必読。 


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目次


序 章 雑誌「マイバースデイ」とその時代 

1 「宗教ブーム」のなかの「占い/おまじない」 

2 変化する「占い/おまじない」 

3 雑誌とジェンダー 


第1章 現代社会での宗教の位置とその変遷――ピーター・L・バーガーの議論を手がかりに 

1 宗教の「世俗化」とは何か 

2 近代化での社会の変容と「世俗化」 

3 宗教の「市場」化と消費者の出現 

4 宗教が若者に見直されるとき 

5 近現代での宗教の再発見 


第2章 「マイバースデイ」の「占い/おまじない」 

1 雑誌としての「マイバースデイ」 

2 「マイバースデイ」の「占い/おまじない」 

3 「魔女っこ」の登場 

4 努力としての「おまじない」 

5 読者と「マイバースデイ」 

6 「マイバースデイ」の世界観 


第3章 「マイバースデイ」における「手作り」と少女 

1 「ライフスタイル」と「手作り」 

2 「マイバースデイ」の「おまじない」グッズ 

3 エミール・シェラザードによる「おまじない」 

4 イベントでの手作りと「おまじない」グッズ 

5 「マイバースデイ」での手作りとその意味 


第4章 一九九〇年代「マイバースデイ」の「占い/おまじない」 

1 一九九〇年代「マイバースデイ」に見られるライフスタイルの記事 

2 一九九〇年代「マイバースデイ」の「占い/おまじない」 

3 「心理テスト」と「ランキング」 

4 「占い/おまじない」の広がりと拡散 

5 「占い/おまじない」から精神世界へ 

6 一九九〇年代「マイバースデイ」の「占い/おまじない」の変化とその役割 


第5章 〈知識〉としての「占い/おまじない」の共有と少女――読者投稿欄「ハローバースデイ」の分析から 

1 「ハローバースデイ」の概要 

2 「KH Coder」を用いた「ハローバースデイ」の分析 

3 一九八〇年代「ハローバースデイ」と「占い」の投稿 

4 「おまじない」の創作と共有 

5 一九九〇年代の「ハローバースデイ」 

6 一九九〇年代の「ハローバースデイ」の「占い/おまじない」関連の投稿の特徴 

7 〈知識〉としての「占い/おまじない」と少女たちの「天蓋」 


第6章 女性と「占い/おまじない」――鏡リュウジと女性誌を事例として 

1 活動状況と概要 

2 女性誌の「占い/おまじない」 

3 学ぶものとしての占い 

4 「おまじない」と「魔女」のイメージ 

5 鏡の「占い/おまじない」に対する価値観とその背景 

6 女性誌の「占い/おまじない」の変遷とその内容 


終 章 「占い/おまじない」と少女がつむぐ「世界」、そのゆくえ 

1 「宗教の市場化」と「占い/おまじない」

2 「DIY的宇宙」としての「占い/おまじない」 

3 「占い/おまじない」に見いだされる個人の意識と社会的背景 

4 「占い/おまじない」とオウム真理教 

5 現代日本社会のスピリチュアリティの今後――「おわりに」に代えて 


初出一覧 

あとがき


(青弓社・2019年2月刊行)

https://www.seikyusha.co.jp/bd/isbn/9784787234476/


内容(「BOOK」データベースより)

占いはなぜ女性を引き付けるのか?雑誌「マイバースデイ」の変遷と社会的・文化的な背景を重ね合わせて読み解き、一九八〇年代から二〇〇〇年代の少女と占いの関係性を浮き彫りにする。


著者について

橋迫瑞穂 1979年、大分県生まれ。立教大学大学院社会学研究科社会学専攻博士課程後期課程修了。立教大学・大正大学非常勤講師。論文に「現代日本社会における宗教と暴力――「聖なるもの」と「私」の社会学的考察」(立教大学博士論文、2010年)など。

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2019年05月21日

ブライアン・イーノ「文化と芸術」について語る

ブライアン・イーノBBC講演
芸術や文化は個人が「かなり極端でどちらかというと危険な感情を体験するための安全な場所」を提供するもので、それが受け入れられるのはそんな精神状態をオフにできるからである。
「アートとは別にやらなくてもいいことのすべてを意味している」とブライアン・イーノは述べて生活していく上では二次的なものに過ぎないが、こうしたアートの基本的な性格が最近では取り違えられやすくなっていると指摘した。

現代社会で人々が経験している変化があまりにも激しいものになっている。現代における1ヶ月の変化は14世紀における100年に等しい。そんな社会で生きていく上で人間は自分と周りが「しっかりシンクロして、首尾一貫していることを確認しなければならない」「カルチャーがぼくたちにもたらしてくれているのはそういうことなのだと思う」。

近年、芸術や文化が過剰に評価されていることは、イギリスの現教育相ニッキー・モーガンの発言にも表れている、とブライアンは指摘する。モーガン教育相は「STEM科目(※自然科学、技術科学、機械工学、数学のこと)と較べていい職に就けないから、芸術や人文科学を専攻しないのは賢明だ」と語ったが、彼がSTEM科目と芸術や文化を同一線上で語っていたことにこそ、芸術や文化の本来の役割や目的を見誤っている発想が見受けられる、と述べている。

「こうしたもの(自然科学、技術科学、機械工学、数学など)が重要だというのが一般的な概念なのです。経済を動かしているのはそういうもので、そういうものがあるからイギリスは大国となってきたのであって、それがわたしたちのGNPやらあなたたちが持っているものやらを大きくしてきたのです」とブライアンは説明する。
「その一方でアートというのは、あればとてもいいものなのですが、言ってみれば贅沢品や趣向品みたいなもので、しっかりした仕事場でみっちり働いたあとで、帰宅して息抜きにやるようなことなのです。ですから、芸術や文化をまるで経済行為に繋がるものとして考えるのは新しい発想だということです」
近年のこうした傾向は、時代のあまりに激しい変化に適応するために人々がもっぱら文化を参考にしているからだ、という。
「ぼくたちは文化についての語り方を一度考え直してみる必要があると思います。文化がぼくたちになにをもたらしていて、実際にはどういうものなのか、もう一度考え直してみる必要があるのです。ぼくたちの芸術と文化についての考え方は完全に混乱してしまっています。そしてそれはとても興味深い現象だなとぼくは思っています」
ブライアン・イーノ
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2019年05月20日

萬物負陰而抱陽。冲気以為和。

萬物負陰而抱陽。

冲気以為和。


(老子、第42章)


「老子」の万物論からの言葉。

眼に見えないのが陰、眼に見えるのが陽なら、自然界の総ては其の両方を備えている。両側を備えているから調和が保たれるのである。


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両方を持っているのを「冲気」と云う。

我々の眼には、宇宙は星とその間の空間から成り立っていると見える。

だが無の空間に質量の大きい暗黒物質が存在して、宇宙の調和が保たれているのが最新の宇宙論。


植物に眼を転じれば、植物は昼に光合成によりエネルギーを蓄えて、夜は細胞分裂して成長する。

成長により枝葉を広げて、光合成をする領域を広げて成長を促進する。陰と陽の両面から生を得ている。


人を見れば陰は心配事や悩みや後悔であり、陽は感動や喜びや安らぎと思われる。悩みを抱えながら、克服しようと何かに打ち込んで、微かな生きる喜びを得ている。陰を抱えているから、陽の有り難さが身に染みる。

陰をなくそうと必死に頑張ると、陰はますます増えていく。陰は避けられないものとして陽を生み出して、バランスを取りながら生きるのが老子の生き方である。


老子の視点では、陽も陰も始めはそもそも無かったと考える。赤ん坊には悩みごとなく、成長するにつれて知恵をつけて、他と比べるようになって悩みが生まれる。

赤ん坊にすぐに戻ることはできないので、「冲気」で和を生むことが解という。

老人になってボケてくると、自然に赤ん坊に戻り、悩まなくていいわけである。


陽か陰のいずれを信じることでなく、「冲気」の混成の中に和を見出すと多元の教えである。

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2019年05月19日

トランプのスペードに対する剣。

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やや攻撃的な戦いを意味することが多く、誰かが傷つく場合がある。

思考の明晰さや判断力など、理性に関わる事柄を表す。

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2019年05月18日

ペンギンタロットに「かどまるん」処理

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いくつかの事情があり「ペンギンタロット」は角丸がつけられてなかった。占いカードとして長く使用するには「かどまるん」でパチリと丸くするといいらしいです。R(半径)5mmの専用タイプで試してみました。

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「ペンギンタロット」カードが可愛くなったので、携帯ケースに入れてみたらほぼぴったり。タロットサイズとスマホサイズが同じなんですよね。

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● サンスター文具 コーナーカッター 「かどまるん」カラーバリエーションは3色の取り揃え。

Amazon 価格¥ 423 本体サイズも4.4cm×6.6cm×3cmで本体重量は40gとコンパクト。

posted by pengiin at 13:00| 東京 ☀| Comment(0) | タロットカード制作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

▽ペンギンとイルカとクジラの音楽

5月18日土曜 NHKFM 午前9時00分〜 午前10時55分

ゴンチチ,湯浅学「オウムガイの漂流」ゴンチチ,「MemoriesofElMonte」ThePenguins,「Pinguim」Rubelほか

「オウムガイの漂流」ゴンチチ(4分21秒)
<ポニーキャニオン PCCA02230>

「Memories of El Monte」The Penguins(2分42秒)
<DEL-FI REC. MSI10037>

「Pinguim」Rubel(4分47秒)
<THINK! REC. THCD550>

「GBFISYSIH」Go Go Penguin(3分20秒)
<DECCA 0602547648341>

「「鯨の声」から 第2変奏「原生代」、第3変奏「古生代」」(フルート)ジジ・ミューラー、(チェロ)フレッド・シェリー、(ピアノ)ジェイムズ・ゲメル(3分04秒)
<NEW WORLD REC. NW357-2>

「The Dolphins」Fred Neil(4分04秒)
<EMI MUSIC NO INFORMATION>

「Acalanto」Nana Caymmi(3分34秒)
<MUSIC FROM EMI 680273 2>

「Starring In The Belly Of A Whale(鯨の腹の中で飢えて)」Tom Waits(3分41秒)
<EPIC REC. EICP86>

「ドルフィン」(ギター)鈴木大介(4分11秒)
<SOTTO IPM-8059>

「ペンギンのフレーヴォ(Frevo Pinguin)」Think of One(5分58秒)
<ボンバレコード BOM24002>

「鯨」フランソワ・ド・ルーベ(3分18秒)
<ACE CDCHD1525>


「The Penguina」Picchio dal Pozzo(5分17秒)
<CUNEIFORM REC. RUNE153>

「Bajo la luz de la luna(月明りのもとで)」Mano Ulloa(3分59秒)
<アオラ・コーポレーション BNSCD7723>

「空飛ぶくじら」堺正章(2分25秒)
<VICTOR SV-7259>

「島の女」浜村美智子(3分32秒)
<ビクターエンタテインメント PCD-1537>

「Dolphin Dance」Herbie Hancock(9分19秒)
<BLUE NOTE CDP077774633925>

「Penguins」Michael Hurley(3分28秒)
<VIVID SOUND CORP. VSCD-9058>

「History of Island」ゴンチチ(2分41秒)
<EPIC/SONY ESCB1647>

「Moonflower」Santana(3分57秒)
<CBS/SONY 48DP1103,1104>

「Going Straight Crazy」Galactic(3分27秒)
<P-VINE PCD20401>

ユーモラスな賑やかな音楽ばかり快適放送(笑)
posted by pengiin at 10:02| 東京 ☀| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする