2020年06月02日

タロット日本史

江戸川乱歩「魔術と探偵小説」(『新青年』誌昭和21年10月号)ジョン・ディクスン・カー『剣の八』でタロットを「タロク」と表記。


昭和34(1959)年

ホイートリー『黒魔団』(世界恐怖小説全集6 平井呈一訳 東京創元社 5月発行)「タロト」


澁澤龍彦『黒魔術の手帖』(桃源社10月5日発行)「タロットとうんすん骨牌」


山口吉郎兵衛『うんすんかるた』(リーチ書店)「外来カルタ」の章

「初期のものはトランプに見るような四組の数札(NUMERALS)の外に、皇帝、皇后、法王、女法王、日、月、其他各種の寓意画を含む二十二枚の絵札(ATUTTI,ATOUTS)が加わっている総数七十八枚の「タロッキ」又は「タロッツ」(TAROCCHI,TAROTTS)と称せられるものであったらしい。」


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昭和40(1965)年

入沢康夫『季節についての試論』(H氏賞受賞作品)

「澁澤龍彦氏からもらったそうした書簡の中で、二つのものがまだ記憶にはっきり残っている。その一つは、私が送った詩集『季節についての試論』への返礼文の一節で、あの詩集の『お伽芝居−−Tarotのカードによる詩論の試み』に関して、Tarot de Marseillesが語られている。


昭和42年(1967)年

アンドレ・ブルトン『秘法十七番』(宮川淳訳 晶文社 10月30日発行)

訳者の宮川淳(1933-1977)は美術評論家で東大在学中には種村季弘らと同人誌「望楼」を発行。


昭和44年(1969)年

スタンリイ・エリン『カードの館』(ハヤカワポケットミステリー 深町真理子訳 早川書房 10月15日発行)「タロー・カード」


昭和45(1970)年

澁澤龍彦『黒魔術の手帖』新版(桃源社 2月発行)

澁澤龍彦「シュルレアリスムと錬金術の伝統」(『美術手帳』誌十二月号)


昭和46(1971)年

澁澤龍彦「ジョセファン・ペラダンとスタニスラス・ド・ガイタ侯爵–世紀末の薔薇十字団運動」(『ユリイカ』誌六〜七月号)


昭和47(1972)年

ジョン・ファウルズ『魔術師』(小笠原豊樹訳 河出書房新社 3月15日発行)「タロ」登場


ルドルフ・ベルヌーリ/種村季弘『錬金術 ー タロットと愚者の旅』(青土社 4月10日発行)

種村季弘『薔薇十字の魔法』(薔薇十字社 6月発行)

メンズ雑誌『NOW』(文化出版局・no16)タロット占い記事。

『薔薇十字団のタロット』(スタジオTUM製作)販売、製作・草刈順。解説は岡田時彦著。監修は種村季弘。


荻窪・画廊人魚館(名曲喫茶ミニヨン・瀧口修造、種村季弘、岡田時彦各氏が運営)タロット展開催。


澁澤龍彦『悪魔のいる文学史』(中央公論社 10月15日発行)「シュルレアリスムと錬金術の伝統」収録「タロット」


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昭和48(1973)年

中井勲『タロット』(継書房)1.30初版発行

マイリンク『ゴーレム』(河出書房新社)4.20発行 「タロック」

コリン・ウィルソン『オカルト』上下巻(新潮社 4月25日発行)「タロー」カルタ

寺山修司「悪魔骨牌」(『芸術生活』誌7月号)「タロット」

吉田正俊「タローカードのすすめ」(月刊『言語』7・8月号)

映画「007/死ぬのは奴らだ」ライダー盤タロット

7月28日日本公開 興行収入第2位

週刊プレイボーイ誌(10.30号)タロット特集記事。

岡田夏彦『骨牌の城』(歳月社『幻想と怪奇』誌11月号=4号)


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昭和49(1974)年

5/30〜6/4 神戸三宮でタロット展

W.E.バトラー『魔法入門』(角川文庫 大沼忠弘訳 6月10日発行)「タロット・カード」

『GORO』6/13(小学館)創刊号「タロットカード応用術」監修は種村季弘。協力・愚者の会 

岡田夏彦『運命の書』(コーベブックス 8月発行)

木星王『ジプシー占いタロット入門』(保育社カラーブックス 9月1日発行)

10月 辛島宜夫『タロット占いの秘密』(二見書房)

posted by pengiin at 15:00| 東京 ☀| Comment(1) | 図書と文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「湖のなかの島」イエーツ

ああ、明日にでも行こう、あの島へ
そしてあそこに小屋を立てよう。
 壁は泥土、屋根は草葺きでいい
 豆の畑は畝を九つ、蜂蜜用の巣はひとつ
その蜂たちの羽音のなかで独り暮そう。

ああ、あそこなら、いつかは心も安らぐだろう
安らぎはきっと、ゆっくりとくるだろう
 水の滴りのように、また
 朝靄から洩れてくる虫の音のように。
そして夜は深く更けても微明るくて
真昼は目もくらむ光にみちて
夕暮れには胸赤き鳥たちの群れ舞うところ。

ああ、明日にでもあの島へゆこう
なぜならいまの僕には、いつも
昼も夜も、あの湖の水の
岸にやさしくくだける音が聞こえるからだ。
 車道を走っていようと
 汚れた歩道に立っていようといつも
あの水の音がいつも
心の奥底のほうに聞こえるからだ。

W・B・イエーツ『イエーツ詩集』加島祥造=訳編(思潮社)より

ウィリアム・バトラー・イエーツ(1865-1939)

William Butler Yeats
"To an Isle in the Water"

Shy one, shy one,
Shy one of my heart,
She moves in the firelight
pensively apart.

She carries in the dishes,
And lays them in a row.
To an isle in the water
With her would I go.

She carries in the candles,
And lights the curtained room,
Shy in the doorway
And shy in the gloom;

And shy as a rabbit,
Helpful and shy.
To an isle in the water
With her would I fly.

The Song of Wandering Aengus
「さまようイーンガスの歌」

私は頭が火照っていたので
はしばみの林に出かけた。
そして はしばみを切り剥いで棒をつくり
いちごの実を糸につけ
白い蛾が飛び
蛾のような星がきらめき出す頃
いちごの実を流れにおとして
銀色の小さな鱒をとらえた。

それを床に置くと
火をおこしにかかった。
しかし、さらさらと床に音がして
誰か 私の名前を呼ぶのだ。
それは 林檎の花を髪にかざした
微光を放つ少女になっていて
私の名前を呼んで駆け出し
あかときの光に消えて行った。

私は盆地や丘々を
さまよい歩いて年老いてしまったが
彼女の行方をつきとめて
その唇に口つけし、その手を把りたい。
丈高い斑の草地をあるきまわり
時がついに果てるまで
月の銀の林檎と
太陽の金の林檎を摘みたい。

『緑蔭抄 前川俊一訳詩集 シェイクスピアからイェイツまで』英宝社より
Posted by イエーツ at 2020年06月08日 07:29
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